matobaの備忘録

育児しながら働くあるエンジニアの記録

最近の僕の執筆の話

最近の僕の執筆の話について書きます。紆余曲折ありつつ、こんなことやってます。みたいな感じの話です。時系列でつらつらと書いていきます。伝えたいメッセージがあるわけでもないので、お時間のあるときにお読みいただけると幸いです。

技術書典7に申し込みました。

6月には技術書典7のサークル募集がありました。

6/30が申し込み締め切りでした。

正直、個人的なモチベーション的に、技術書典7を見送るかどうか迷っていました。

そんな時に、次のイベントで執筆した同人誌について話してほしいという依頼があり、とりあえずいってLTしてきました。

caraquri.connpass.com

それから技術同人誌の著者と話をしていたり、サークルメンバーと話す中で、とりあえず申し込む気持ちが高まってきたので、技術書典7に申し込みました。(まだ当選したかはわかりません。)

「完成させる」というテーマで情報を集めてた

個人的に、僕が次の同人誌にまとめたい話のテーマは「完成させる」ということです。

詳細な動機は、本に書きますが、簡単にいうと「完成させるって難しいよね。僕はそう思ってるから、完成させるために必要な学びとかヒントが詰まってる本が欲しい」という感じです。

というわけで、そのために役に立ちそうな情報とか集めてます。

ちなみに、他の人が書いてるとか、似たようなテーマの本があれば教えてもらえると幸いです。(拝読したい)

編集者について学ぼうとした

完成させるということについて、考えていたら「編集者」という仕事が頭に浮かびました。

なぜなら、編集者は、完成させることに価値があるから仕事として成立していると思うからです。 どんな時も編集者がいなくても本が出来上がっていくなら、編集者なんていなくていいはず。

そんなことを考えながら、次のような本をざっと見しました。

職業としての「編集者」

職業としての「編集者」

はじめての編集 [単行本]

はじめての編集 [単行本]

読んだのは1ヶ月以上前なので内容を忘れてしまいましたが、「誰のための本なのか」「何のための本なのか」ということを考えながら、本があるべき理由を考え、スコープをどんどん削っていくのが編集者の仕事である、という印象を受けたことを覚えています。

執筆技法について考え始めた

編集の話はおいといて、完成させるという文脈で考えていたら、どこかで以下の本を見つけ、『研究者って論文を完成させるよね?』ということに気づきました。

論文の技法 (講談社学術文庫)

論文の技法 (講談社学術文庫)

  • 作者: ハワード・S.ベッカー,パメラリチャーズ,Howard S. Becker,Pamela Richars,佐野敏行
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1996/09
  • メディア: 文庫
  • 購入: 1人 クリック: 14回
  • この商品を含むブログ (12件) を見る

研究者は論文を出しますが、論文を出した時点で研究が終わったわけではないはずです。で、その裏にあるテクニック的な何かを知りたい気持ちになりました。

上記の本は、社会学者の方が書いた本であり、社会学的な観点で論文を書くという事の難しさについて、説明しています。

本の密度が濃い&エピソード型の文章なので消化するのに時間がかかり、まだ読み切れていませんが、おもしろいです。

デザインの仕事について調べた

それはそうと、完成させるというテーマの理解を深めるために、図書館をウロウロしてたら次の本を見つけて気になったので手に取りました。

デザインの仕事

デザインの仕事

デザインも完成させるのは難しいはずで、じゃあ仕事でやってる人は何を考えているのだろう?と思ったのです。

で、ざっと読んでみたところ、文章やソフトウェアとデザインの組み立て方はアプローチが違う、ということが少しづつ見えてきました。

職人の仕事について調べた

さらに図書館をうろうろしてると次の本を見つけたので、合わせて読みました。

日本の職人 (講談社学術文庫)

日本の職人 (講談社学術文庫)

現代のものづくりも、かつてのものづくりも人が関わっている以上、職人の仕事について考えてみると何かしらの学びがあるはずだと思ったからです。

で、これも話が長くなるので簡単に言いますと、技術と商売と伝承という関係でみると、江戸時代も今もそんなに変わってないのかも、と思いました。

完成させる話には関係ないかもですが、まあ興味ある方は、どっかの飲み会で聞いてください。

標準化について調べはじめた

さらにものづくりとか完成させる、ということについて考えながら図書館をブラブラしてると次の本を見つけました。

「ものづくり」の科学史 世界を変えた《標準革命》 (講談社学術文庫)

「ものづくり」の科学史 世界を変えた《標準革命》 (講談社学術文庫)

今の世の中で標準として普及してる技術はどんな風に普及したのだろう?って興味がありませんか?僕はあります。

良いものを作れば、みんなに使ってもらえるわけではないですし、権力を使えばスムーズに標準化する話でもないように思ってます。実務で標準化に関わったことがあるのですが、そんなに標準化って簡単ではなくて、実際に運用に乗せてボロボロと問題が見えてくることも少なくないと思います。

で、本の内容はどうかというと、情報が多くてすごく面白いですね。大砲や銃の標準化の歴史から話が始まっていくんですが、ある工場の製造プロセスを標準化する話の中で、政府に雇われた工場長が強引に進めたところ、現場から反発を受け、解雇した職人から仕返しを受け、その職人は英雄のように称えられたエピソードとか、うわーーーって感じです。

こちらの話もいろいろ興味深いのですが、エピソード型の文章なので消化するのに時間がかかってます。完成させる、という文脈から少し遠ざかってるので、一旦読むのは保留しましたが、そのうち読みたい気持ち。興味のある方はどうぞ。

デザイナーの友人と一緒に合同誌を書き始めた

それはそうと、技術書典7にサークル出展するにあたり、一緒にサークルとして活動してるデザイナーと合同誌を書き始めました。

というか、技術書典6の頃から、彼の単著の執筆活動にちょいちょい関わっていたのですが、先日、技術書典6でうまくいかなかった話&次はどうするかの話をしてたら、今回に改めて編集長兼共同執筆で依頼を受け、引き受けました。そして、合同誌を書くことになりました。

無事に完成させて、技術書典7の後にうまい酒が飲みたい。

合同誌を作ろう、という本を読んだ

合同誌を作る、という話になったので、以下の同人誌を本格的に読みました。

note.mu

まあ、こちらの同人誌は技術書典6の時に気になったので、購入させてもらっていたものです。

ザーッと、全体を見させてもらったのですが、合同誌を書くということがどういうことなのかの全体像を知ることができました。 こちらの本で合同誌に関する知識を全てカバーできるとは思いませんが、それでも、一気通貫で一つのテーマを扱ってくれると、自分の視野を広げるため参考になりありがたいです。

上記の合同誌は、「テーマを決めた後に人を募る」という流れを想定して書かれていましたが、今回の僕の関わる合同誌は「人が先にいて、テーマを考える」なので、その課題をどう解決するかが難しい、と感じています。まあ何とかしようとしてるのが今なんですが。

編集者と著者を並行して兼務してみたけどきつい

その後、合同誌の編集長兼著者&単著の著者を兼務していました。

当たり前なんですが、一人で進める場合と二人で進める場合だと、流れが違うので、うーんうーん。と考えながら試行錯誤の日々を過ごしています。

そもそも、一人で進めていたとしてもきちんと最後まで持っていけるかどうか難しいのに、ほんまに大丈夫なのか感が漂い始めていました。

というかきつい。

「完成させる」というテーマは一旦保留した

二〜三週間、二つを並行して取り組んで見たのですが、「このままでは、両方とも完成しない可能性がある」という気持ちが現実味を帯びてきたので、一旦、単著の「完成させる」というテーマの話は、保留にすることにしました。

十分な時間を使えない状況でだらだらと続けると、プロジェクトそのものの期間が長くなっていきます。プロジェクトが長くなると、なんかこのまま永遠に完成しない気がしてきて、心が折れてしまいます。それは避けたいなと思ったので。

あと、いろいろ考えたところ、今は単著の方に力を入れるより、共著の方に力を入れたい気持ちが強かったので、そっちを注力することにしました。

今は共著の執筆に注力している

はい。というわけで、最近は共著の執筆活動をモリモリやってます。

ただ、やっぱり人が先にいて、その二人が知りたいことで、話せることで、納得できる出来のものを一緒に作っていくというのは、なかなか難しいというかチャレンジングだと感じています。

最終的に出来上がるものはどうなるのだろう、と楽しみにしています。 もしかしたら、全然ニーズのないものが出来上がるかもしれないので、編集長的な立場を担っている人としては、どうやって持っている情報をニーズにつなげていくか、どうすれば自分たちの持っている情報に意味をつけられるのかが最近考えている部分です。

そもそも共著の執筆活動というのは「完成させる」というテーマで考えたり情報を集めていたことの一つの検証という側面もあります。

ではでは。今回はこれにて終わります。 だらだらとした話を読んでくれてありがとうございました。